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オーストラリアにおける電気自動車のFBT免除制定(2022年11月)

荒川尚子
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オーストラリアにおける電気自動車のFBT免除という待望されていた法案が、ようやく両議院を通過しました。同法案を通過させるために、グリーン・パーティーが行ったいくつかの修正案が政府によって合意されました。
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対象車種は?

この免除は、低排出ガス車を対象としており、低燃費車の高級車税率基準値(現在84,916ドル)を下回る値です:

  • バッテリ電気自動車
  • 水素燃料電池電気自動車
  • プラグイン・ハイブリッド電気自動車 - 内燃機関がある場合、車外電源で充電可能な場合にのみ認定される

中古車の場合は、その最初の小売販売が202271日以降である場合に限り、資格を得ることができます。

給与パッケージ車は、他の雇用者が提供した自動車と同様に免除の対象となります。

この免除は、FBT目的のために定義された「車両」以外の車両を対象としていません。したがって、1トン以上、または9人以上の乗客を運搬するように設計された車両は、この特定の免除の対象とはならないことに留意してください。

2022年7月1日以降の適用日

この免除は、202271日以降、個人が最初に保有し、使用した自動車に遡って適用されます。これは、この日(202271日)以降の最初の小売販売である場合です。202271日より前に発注された車両でも、202271日以降に引渡された場合、資格を有します。

また、法案の修正の1つは、プラグインハイブリッド車に限っては202541日以降FBTから免除されなくなるということです。ただし、このような車との既存の取り決めはその特定の取り決めが終了するまで、FBTが免除されるように継続することができます。

その他の留意事項

これらの自動車を私用することは、非営利事業主の従業員を含め、従業員に報告義務のある福利厚生をもたらすことになります。したがって、雇用者は、これらの車両についてFBT関連の計算を行う必要があります。

さらなる改正は、3年後に取り決めの見直しを行うという政府の公約を立法化し、3年後の18カ月以内に報告書が提出されます。報告書では、免除規定を継続すべきかどうか、またどのような種類の自動車を対象とすべきかを検討される見込みです。

これまでの独立委員によるノンプラグイン・ハイブリッド車や輸入中古車への適用除外の試みは、下院を通過しませんでした。

今必要なのは、ロイヤル・アセントによる承認です。

オーストラリアにおける電気自動車のFBT免除制定について更に話し合うことをご希望の場合は、Grant Thorntonオーストラリアの担当者にお問い合わせください。