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オーストラリアM&A税務:印紙税

荒川尚子
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株式売却と資産売却の選択には、商業、法律、税金など、さまざまな考慮事項が含まれます。
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その中でもオーストラリアにおける取引においては、印紙税の義務も、どのような取引を選ぶかによって大きく異なることがあることに留意することが重要です。

ここでは、印紙税が納税義務に影響を及ぼし、M&Aコストを大幅に増加させる可能性がある2つかの事例をみていきます。

 

「土地所有者」の定義とその税務の影響

株式売却は通常、印紙税の観点からは望ましいことは周知ですが、特にQLD、NT、WA州に位置する価値ある無形事業資産がある場合には、土地所有者の税金エクスポージャーは盲点となりえます。

土地所有者の税金ベースが長年にわたって拡大してきていますが、現在では、これまでの「Land Rich(全資産内の土地の価格の割合が高い)」制度よりも多くの取引が対象となっています。オーストラリアのACT以外すべての州では、「Land Rich」概念から離れており、対象事業体を「土地所有者」にするのに十分な「土地保有」の閾値しかないのです。

特に、閾値が比較的低いため(例えば、SA州における住宅用と一次生産用の土地の場合A$ゼロ~A$2mの範囲)、「土地保有」の意味を法的な意味で「土地」ではないものにまで拡大した意味に達することが容易になっています。特に、ACT以外のすべての州において、「土地に固定されたもの」まで対象となります。

これらの用語がどこまで対象範囲として広がるかはまだ議論中ではあるものの、物理的に何かに「固定」されているもの(例、床、壁、天井)は、潜在的に税金対象に捕らえられる可能性が高いです。この場合、州によっては、その州に所在するすべての物品または動産を税対象として義務づけることになります。

慎重に、これらの側面は、M&A取引の初期段階で検討し、特定し、必要に応じてモデル化する必要があります。

 

取得後の再構成

取引が株式売却である場合、買主は、典型的には、買収された企業から事業を譲渡し、それを解散することが望ましいです。たいていの場合、関連基準を満たすことを条件として、通常、リストラクチャリングに関税が適用される場合、通常、免税が適用されます。免除申請は、州歳入庁に対して行われなければなりません。それは、自己評価することができず、しかも免除を受けるための期限もあることにご留意ください。

再建控除の要件を満たすには、かなり面倒な要件もあります。とはいえ、ある程度の注意を払えば、通常は達成可能なものです。

 

GTオーストラリアでは、M&A取引の税務上のあらゆる側面を管理し、コンプライアンスを確保し、ビジネス上のメリットをもたらすアドバイス提供に特化しています。オーストラリアにおける印紙税ついて更に話し合うことをご希望の場合は、GTオーストラリアの担当者にお問い合わせください。